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小説『ラバー・ソウル』井上 夢人

2014.09.23

おススメ度:
洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との唯一の繋がりだった鈴木誠(すずきまこと)。36年間、女性など無縁だった男が、
美しいモデルに心を奪われた。偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞(みしま)絵里(えり)を座らせる。

コメント

何か書けば、ネタバレになってしまう作品です。( ̄m ̄*)

感想は、”面白かった”です。

The Beatlesの"Rubber Soul"というアルバムを引き合いにだしている作品。
至るところで洋楽のタイトルが出てきて読んでる最中にそれをプレーヤーで流しながら楽しんでました。

お話の流れとしては結局は全部をひっくり返してしまうんですが、
その過程で積み上げていく内容にも最近問題になることの多い
常識の欠如からくる”無自覚の悪”についてリアルにかかれているので
最初から終盤まで積み上げていった長いくだりもとても興味深く読まさせてもらえました。

ページ数は結構有りますがほぼ会話形式なので描写もシンプルでサクサク読めます。
このあたりは以前読んだ『おかしな二人』を思い出しました。
そして文章や流れをつくるのが上手なので長さを感じませんでした。

最初の主人公への感情はおそらく結構な読者が共通な印象をもつと思いますが、
最後まで読んだ後主人公に対して持つ感情は結構バラけるんじゃないかな?


・・ちなみに僕は好意的な感情でした。

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