LinkStation RAID 0 からのデータ復旧!HDからデータを取り出すためにできること!
IT系
2014.09.06
※本記事は本来、成功率の低いRAID0からのデータ復旧の一例です。参考にされる方は自己責任でお願いします。 |
今回は必要ない人には全くいらないけど探している人にはとても興味を持ってもらえるお話です。
壊れた”RAID 0”からのデータ救出!
RAIDというのは複数のHDDを連結させて使うような規格で種類が複数あり、データの復元に優れた性質のものもあるのですが、RAID0というものは高速性能だけを求め2台に1つのデータを分けながら保存していくとういう保守性の面から見ると結構乱暴な仕様で、どちらかのHDDが壊れたら、まずデータは諦めるか、高いお金払って業者に頼むか。といった鬼畜の設定です(笑)
今回、僕が遭遇したケースでは条件はかなり限定されますが、2〜3日色々試してなんとか復旧させることができました。
中々ネット上でも成功例が見つからなかったので、数少ないレポートとして書き残します。
少しわかりにくいですが、ご勘弁をorz”
まず、なにより初めに忠告を。通常RAID 0のHDDが故障した場合はまずデータ復旧は困難です。賢い方はRAID1などのデータの復旧に適したシステムに変更してください。
LinkStation故障
ある日突然NAS(Buffalo LinkStation[LS-WV2.0TL/R1J]-1TB×2台:RAID 0 構成)に接続できなくなりました。
故障状態・状況
- LinkStation 1TB×2:RAID 0
- PCからHDD直接接続可能(パーティションの存在確認)
- 片方のHDDでセクタ不良を確認
- ディスクのファイルフォーマットが不明になっている
本体を見ると赤いランプが等間隔で3回ずつ点滅。
ネット検索で調べるとE30(エラー30:HDDの故障)ということです。
この時点でHDDを本体から取り外しpcにSATAで直接接続。
両方共にHDDの認識はOK、中のパーティションも壊れていないことを確認できました。
次に無料で使用可能なHDチェックツールでHDDの状態をチェック
どうやら片方のセクタ不良が深刻なレベルのようです。
以上の結果から、今回のケースはおそらくこのセクタ不良になった箇所が運悪くRAID構成、もしくはファイルフォーマットに関しての重要な箇所で発生したと感じました。…ので、なんとかそこをフォローすればデータ読めるかも…と( ゚д゚)
データの復旧方法
2〜3日試行錯誤したので全部ウダウダ書きたいですが、ネチネチした記事になりそうなのでできるだけ端的にいきましょう!
※作業は万一のことを考え複製したHDで試すことを強くお勧めします。
成功した手順
1.両HDDをセクタ単位で丸ごとコピーしたHDDを作成
2.両コピーHDDをPCに接続
3.復旧天使(有料ソフト)を使用
(この時点で自動でRAID構成が出ればファイルを表示可能?)
4.仮想RAIDを組む(RAID 0 striping 64kb)
5.仮想RAIDのHDDに対してパーティションの検索を実行
(仮想で組んだHDDの中が”不明 パーティション”になっていた場合)
6.緑のアイコンのフォーマット形式がでてきたらそれを選択
7.ソフトの機能であるエクスプローラからファイルを確認
8.復旧したいファイルを任意の場所にコピー
まず、LinkStationはフォーマットがWindowsでおなじみのNTFS等ではなくXFS (SGI XFS)というものなのでWindowsから直接ファイルはどのみち見られません。なのでRAID 1などで組んでいた場合は ubuntu や KNOPPIX などのLinux系のOSから覗いて下さい。
今回はRAID 0なのでそれぞれをきちんとRAID構成として読まさせてあげないと全く意味不明なデータなはずです。一応、念のためUbuntuからみてみましたが、案の定なにも進展できませんでした。
次に、RAID構成をシミュレート?的な事ができるツールを探しましたところ
海外有料ソフトですがRaise Data Recovery For XFSとそのプラグインRAID Access Plugin – RAID Builderのコンビネーションを発見。
これはWindowsからXFSファイルを見ることができ削除ファイルの復旧なども可能。そしてプラグインをつかうことで仮想のRAIDを組むこともできます。
ただ、海外ソフトなので使い方が凄く分からないです。
そこで発見したのが
これは上記の海外ソフトをプラグインもまとめて日本語版ソフトにしたと思われるソフト。日本人にはとても嬉しいソフト。しかも電話サポートもしてくれるというとても有難いツールです。
起動すると自動で接続HDを読み込んでくれて判別できればRAID構成も自動でシュミレート?してくれます。
画像にもある”不明 パーティション”。こいつが不明なため、すんなりはデータを戻せません。まずは不明でない状態に持って行かなくてはいけません。
おそらく、セクタ不良の発現箇所が悪くファイルフォーマットなんかが不明になっている?という印象(専門じゃないので推測の塊ですが…)
そこでまず、ソフト上から確認できるディスクにパーティション検索をかけます。1つあたり1時間~2時間くらい
LinkStationはフォーマットがXFSなのでここでSGI XFSだけチェックを入れましょう
残念ながらここではなにも検索に引っかかりませんでした。
あきらめず順に試していき、仮想RAID構築によって出現した仮想ディスクにも同じくパーティション検索をかけます。
(仮想RAID設定:RAID 0 ; ストライプサイズ 64kb)
ここでなんとSGI XFSの構成を発見!これをチェックし先に進むと
※RAID構成には順番も関係あるようなのでもし、うまく行かなかったら仮想RAIDを組む順番を調整してみてください。
ファイル、フォルダを閲覧出来ました。感動です!
感動しすぎて復元できたときのキャプチャ画像取り忘れちゃいました(笑)。
あとはここからファイル、フォルダのアイコンを右クリック「コピーして保存」で避難させて行きます。
元がRAID0構成なのでファイル自体が全て生きているかは後々確認していくとして、とりあえずランダムでチェックしたところ
問題なさそうです!!
まとめ
記事では結構サラっと書きましたが、何度も諦めかけ、大切なデータだったため業者も平行して探していました。
料金はピンキリですが、だいたい20万以上、見積もりで高額だったところは100万円というところもありました。
RAID 0……NASで初期設定でこれになっている場合って結構多いですので、皆様一度使用中の設定を確認してみてください。
お勧めはRAID1(ミラーリング)ですかね…
あぁ、大変だった。。もう1回するのは心臓に悪い。。
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