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小説 『キノの旅 10 11 12』 時雨沢 恵一

2008.11.03

おススメ度:
―「いい歌だった。歌もいいけど、歌手の声と歌い方がとても素敵だった。気に入った」「おや、キノがそこまで満足げに言うとは珍しい」歌が終わった直後から、まるでそれがスイッチだったかのように、広場には人の動きが生まれていた。歩いて城壁へ向かう人や、店のシャッターを開く人、馬車を用意する人、または自動車のエンジンをかける人。そんな中の一人、エプロン姿の中年の女性が、キノを目に止めて話しかけてきた。「旅人さん。さっき入国したのよね?今の歌聴いたかしら?いい歌だったでしょう?素敵な歌声だったでしょう?」(『歌姫のいる国』)

コメント

本屋ではよく「ライトノベル」というくくりで売られているものです。
この「キノの旅」のシリーズは好きで1巻から読んでます。
なんかTVの「世にも奇妙な物語」的な楽しみが僕の中であります。
ストーリーはひとつひとつが独立したものになっていて、
主人公は同じ短編集みいたいなものです。
キノと呼ばれる主人公がいろんな国を旅する話です。
国にはそれぞれがかなりぶっ飛んだ個性のある法律や風習、価値観などを持ち、それを否定も肯定もせず淡々と綴っていく。みたいな感じです。

あとこの作者 時雨恵一という人はこの「キノの旅」で変わった「あとがき」を書いて楽しませてくれます。
物語の途中に挟んできたり、二回あったり、やたら長かったり(^^;)
これを探したりするのも結構この本の楽しみになっています。
最近12が出たので読んでなかった10,11もまとめて読んじゃいました(^O^)

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