希少価値あり!!? Fender Japan JVシリアル! 幻の製造時期とその背景
楽器 / 機材
2016.01.25
2016/05/18加筆・修正を行いました。
im****様、情報提供ありがとうございました。 |
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世界でのトップギターブランド、Gibsonと人気を二分するFender。
今回はFender Japanのお話です。
ビンテージを除いて基本的に現在出回っているFenderのギターは「USA(本家) > Japan(廉価)」という位置づけです。
うちにあるのは見た目特になんの変哲もないFender Japanの赤いストラトキャスターなんですが、製造時期が少し特別視される1980年代前後のものです。 この辺りの個体に振られているているシリアルナンバーは頭2文字がJVとなっており、古いんですが人気があります。
今回少しこのJVシリアルについて調べたので簡単にまとめたいと思います。
FenderJapanの成り立ちと概歴
まず前提として簡単にFenderJapanの歴史を。
1970年~
日本でエレキギターがブームになり始めると日本市場で低価格の海賊版モデルが出回りはじめ、それに歯止めをかけたいと本家Fenderが当時の日本の楽器メーカーの一つ、富士弦楽器製造(現在のフジゲン)と共同でFenderの子会社FenderJapanを1982年に設立。
以降、FenderJapanは廉価版のFenderギターを販売することになる。
1997年
一旦解散となり、フジゲンから離れた後に同年神田商会が自社プライベートブランドとして復活させる。
2015年3月
ライセンス契約の終了と共に「FenderJapan」終了が発表される。
2015年4月~
フェンダーの下請け会社でもあったダイナ楽器によるフェンダージャパンの生産ラインが、フェンダーのジャパン・エクスクルーシブ・シリーズとして組み込まれ、4月から販売が開始されるが、販売店に関して少しトラブルが目立つようです。
※フジゲン~ダイナの間には一時的にtokaiが製造を行っていた時期もあるようです。(2016/05/18追記) |
JVシリアルとは
上記の通りFenderJapanはFenderUSAが一から作ったブランドではなく、元々日本のメーカー(フジゲン)がブランド名を手にいれ、FenderUSAのノウハウやネームバリューを獲得したような流れです。
なので設立当初からしばらくは自社内のノウハウ、技術力と”あのFenderブランドを作れる!”というテンションの高さから(?)かなりの精度のものを作っていたらしいです。
そうすると廉価版だという認識のUSAから「本家に並ぶな。やり過ぎ。」と横槍が入り、質を下げるようになったとか…
JVシリアルは設立からその横槍が入るまでの1982-1984くらいに作られた個体に振られているシリアルナンバーです。
僕の持っているものはネックを外すと”83.08″と鉛筆でのメモがありネックプレートにもJVシリアルが付いているので、おそらく83年製で間違いないと思います。
JV = Japan Vintage??
よく聞く”Japan Vintage”は1970~80年頃の日本のメーカーから出されていたコピーモデルを中心とした高品質な日本製のギターのことなので、直接は”JVシリアル”とは関係ないです。JVシリアルは「日本のヴィンテージ・スタイル・モデル」といった程度の意味合いのようです。
とはいってもその頃のギターではあるので”JVシリアル”は”Japan Vintage”に当てはまることも多いかと思います。
squierブランドについて(2016/05/18追記)
上記では一般的にFenderの安価ブランドとして扱われるsquierについて触れていませんが、”JVシリアル”はsquierの同年代にも存在するようで、こちらも品質においては同じく優れた物が多く存在します。 当時はFender Japanは完全コピーモデルを目指し、squierモデルはそれに比べると少し自由度があったようです。
1970~1980年代のsquierのJVシリアルはFenderJapan JVシリアル同様気合が入った質の良い商品のようで国内外で愛用しているアーティストがいるようです。
弾き心地 / 音
これに関してが一番大事だと思うのですが、すみません。あまりこのギターを弾いていないです。
ウチに来た時はもうボロボロで壊れていたので各所パーツを修理したり配線を直したりピックアップを交換したりしてとりあえず音は出るようにしましたが、細かい所の調整がドヘタクソ…というかド素人なので(笑)弾き心地があまり良くなく自然と手がのびないです。
その内きちんと整備しなおしてコンディションも調整してあげたいとは思っているんですが…
ボディ鳴りも特筆するところはなくうちのJVシリアルはそこまで当たりのものではないのかもしれないですね。
(調整したら劇的に変わることを少し期待してますが(笑))
まとめ
縁があってウチに来たこの僕と同い年のギター。
シリアルが気になって調べたらFenderJapanの歴史に触れることができました。(^^)
他の機材に関しても調べてみようかな。と思えるオベンキョでした。
他のメーカーなども同じモデルでも製造時期や製造国が変わることで様々な特徴や評価があります。ちょっとオタク領域に入るんでしょうが、面白いですね。
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